「教員は家に帰ってからも仕事をしているって本当?」
教員を目指している人の中には、持ち帰り仕事の多さが気になっている人も多いのではないでしょうか。
授業をしている時間だけが教員の仕事ではありません。授業準備やテストの採点、成績処理、学級経営、保護者対応など、さまざまな業務があります。
この記事では、教員の持ち帰り仕事にはどのようなものがあるのか、なぜ持ち帰り仕事が発生するのか、実際に減らすにはどうすればよいのかを分かりやすく解説します。
教員は持ち帰り仕事が多い?

結論からいうと、勤務時間内にすべての仕事を終えられず、自宅に仕事を持ち帰る教員はいます。
ただし、すべての教員が毎日持ち帰り仕事をしているわけではありません。
学校の種類や担当する学年、校務分掌、部活動、担任の有無などによって、仕事量は大きく変わります。
例えば、担任をしている場合は、授業以外にも学級経営や児童・生徒への対応などが必要になります。
また、定期テストの時期や成績処理の時期など、一時的に仕事が増えるタイミングもあります。
教員が家に持ち帰ることの多い仕事

では、具体的にどのような仕事を自宅で行うのでしょうか。
① 授業準備
教員の代表的な持ち帰り仕事の一つが授業準備です。
次の日の授業で使うプリントを作ったり、教材を準備したり、授業の進め方を考えたりします。
特に、初めて担当する授業や新しい単元では準備に時間がかかります。
例えば美術の場合、
- 授業で使用する資料を準備する
- 作品例を用意する
- 制作手順を考える
- ワークシートを作成する
- 必要な材料を確認する
- 評価基準を考える
など、授業前に準備することが多くあります。
② テストの採点
中学校や高校では、定期テストや小テストなどの採点があります。
クラス数が多い学校では、一度に大量の答案を採点することになります。
そのため、学校で採点時間を十分に確保できない場合には、残った作業を自宅で行うケースがあります。
③ 成績処理
成績をつける時期も教員の仕事が増えやすいタイミングです。
テストの点数だけではなく、授業中の取り組みや提出物、作品、課題などを確認しながら評価する必要があります。
特に美術では、生徒が制作した作品を一つひとつ確認して評価する必要があります。
作品数が多い場合は、それだけ評価にも時間がかかります。
④ プリント・教材作成
授業で使うプリントやワークシートなどを作成することもあります。
一度作った教材は翌年度以降に再利用できる場合もありますが、学習内容や生徒の実態に合わせて修正することもあります。
⑤ 学級通信などの作成
担任をしている場合、学級通信などを作成することもあります。
学校によっては、行事の案内や学級の様子をまとめた文書を定期的に作成する場合があります。
なぜ持ち帰り仕事が発生するの?
大きな理由の一つは、教員の仕事が「授業をすること」だけではないからです。
例えば、1日の中には次のような仕事があります。
- 授業
- 授業準備
- 採点
- 成績処理
- 会議
- 学年打ち合わせ
- 校務分掌
- 保護者対応
- 児童・生徒への個別対応
- 行事の準備
- 部活動
授業の合間にこうした仕事を処理するため、「授業以外の仕事をする時間が足りない」という状況になりやすいのです。
持ち帰り仕事が多くなりやすい時期

一年を通して同じ仕事量というわけではありません。
特に忙しくなりやすいのが次のような時期です。
年度初め
新しい学年が始まると、授業準備だけでなく、学級づくりや年間計画など、さまざまな準備が必要になります。
定期テスト前後
テスト問題の作成や採点、成績処理などが重なります。
学期末
成績処理や通知表、所見などの作成が集中しやすい時期です。
学校行事の前
文化祭、体育祭、合唱祭などの行事がある学校では、通常の授業以外の準備も増えます。
持ち帰り仕事をしない教員もいる
ここで注意したいのが、「教員=必ず毎日家で仕事をする」というわけではないということです。
仕事の進め方を工夫することで、勤務時間内にできるだけ仕事を終わらせている教員もいます。
例えば、授業準備に毎回ゼロから時間をかけるのではなく、前年の教材を整理して再利用したり、学年や教科の教員同士で教材を共有したりする方法があります。
また、すべての仕事を完璧に仕上げようとするのではなく、「今日必ずやる仕事」と「明日でもよい仕事」を分けることも重要です。
持ち帰り仕事を減らすための具体的な方法
① 教材をデータとして整理する
授業で使ったプリントやスライド、資料などを年度ごと・単元ごとに整理しておきます。
翌年度に同じ単元を担当したときに、過去の教材をベースに準備できるため、準備時間を短縮できます。
② 授業準備に時間をかけすぎない
毎回完璧な授業を作ろうとすると、準備だけで膨大な時間がかかります。
最初から100点の授業を作ろうとするのではなく、実際に授業を行った後に改善していく方法もあります。
③ スキマ時間を活用する
5〜10分程度の空き時間でも、簡単な事務作業を進めることができます。
例えば、
- メールの確認
- 書類の整理
- 採点
- 授業資料の確認
など、短時間で終わる仕事を先に処理しておくと、放課後にまとまった時間を確保しやすくなります。
④ 優先順位を決める
仕事が多いときは、「全部やらなければ」と考えてしまいがちです。
そこで、仕事を緊急度と重要度で分けます。
例えば、明日の授業で使う教材は優先度が高い一方、数週間先の仕事は後回しにできる場合があります。
⑤ 他の教員と教材を共有する
同じ教科を担当する教員がいる場合は、教材や資料を共有することで準備時間を短縮できます。
特に学年で同じ授業を担当している場合は、教材作成を分担することで負担を減らせます。
「持ち帰り仕事があるか」だけで教員を判断しないことも大切
教員の仕事を考えるとき、「家に仕事を持ち帰るかどうか」だけで判断するのはおすすめしません。
学校によって仕事量や職場環境が大きく異なるためです。
同じ教員でも、学校規模、担当学年、担任の有無、校務分掌、部活動などによって忙しさは変わります。
教員を目指している人は、採用試験対策だけでなく、実際の勤務環境や働き方についても調べておくとよいでしょう。
まとめ

教員には、授業以外にも非常に多くの仕事があります。
そのため、勤務時間内に仕事を終えられず、授業準備や採点、成績処理などを自宅に持ち帰るケースがあります。
一方で、すべての教員が毎日持ち帰り仕事をしているわけではありません。
教材の再利用、仕事の優先順位付け、資料の整理、教員同士の共有などによって、持ち帰り仕事を減らすことは可能です。
教員を目指す場合は、「教員は忙しい」というイメージだけで判断するのではなく、どのような仕事にどれくらい時間がかかるのかを具体的に知っておくことが大切です。
