教員採用試験に合格したものの、
「本当に教員になりたいのか分からなくなった」
「合格したけど、働くのが怖い」
「民間企業に就職したくなった」
このように悩んでいる人もいるのではないでしょうか。
教員採用試験は、決して簡単な試験ではありません。長い時間をかけて勉強し、ようやく合格したからこそ、「せっかく合格したのだから辞めるのはもったいない」と感じてしまうこともあります。
しかし、教員採用試験に合格したからといって、必ず教員にならなければならないわけではありません。
この記事では、教員採用試験に合格した後に「辞めたい」「教員になりたくない」と感じた場合に、考えておきたいことを解説します。
教員採用試験に合格したけど辞めることはできる?
まず、「合格したけど教員にならない」という選択自体はあり得ます。
ただし、合格後の辞退方法や期限、手続きは自治体によって異なります。
そのため、「合格したけど辞退したい」と思った場合は、採用予定の教育委員会に早めに確認することが大切です。
特に、採用候補者名簿への登載、採用手続き、必要書類の提出などが進んでいる場合は、現在の状況を確認してから対応しましょう。
「合格したのに辞めたい」と思うのはおかしい?
決しておかしいことではありません。
教員採用試験の勉強をしている間は、「合格すること」が大きな目標になります。
ところが、合格した瞬間に今度は「実際に教員として働く」ことを具体的に考えるようになります。
すると、それまで考えていなかった不安が出てくることがあります。
- 授業をうまくできるか不安
- 生徒との関係を築けるか不安
- 保護者対応が怖い
- 仕事量が多そう
- 残業や持ち帰り仕事が心配
- 部活動の負担が気になる
- 民間企業で働くことにも興味が出てきた
- そもそも教員になりたいのか分からなくなった
このような気持ちになることはあります。
まず「教員そのもの」が嫌なのか考える
「辞めたい」と思ったときに、最初に考えてほしいのが、何を辞めたいと思っているのかです。
例えば、「教員になりたくない」と思っていても、実際には「忙しそうなのが嫌」というだけかもしれません。
逆に、仕事内容を調べた結果、「自分はそもそも学校で働きたいわけではなかった」と気づくこともあります。
一度、次のように分けて考えてみましょう。
| 気持ち | 考えてみること |
|---|---|
| 仕事が大変そう | 仕事内容のどの部分が不安なのか |
| 人間関係が怖い | 職場環境への不安なのか |
| 教員に興味がなくなった | 別の仕事をしたいのか |
| 自信がない | 経験不足による不安なのか |
| 働きたくない | 教員以外の仕事なら働きたいのか |
ここを整理すると、辞退すべきなのか、それとも不安を解消してから判断すべきなのかが見えやすくなります。
「合格したのにもったいない」で決めない
教員採用試験に合格した後に辞めたいと思ったとき、最も気をつけたいのが、「せっかく合格したのだから」という理由だけで教員になることです。
もちろん、合格という結果は大きな実績です。
しかし、採用試験に合格することと、教員として働き続けたいと思うことは別の問題です。
もし本当に別の進路に進みたいのであれば、「合格した」という過去の努力だけを理由に、その後の人生を決める必要はありません。
一方で「働いてから判断する」という方法もある
まだ教員として働いたことがなく、「想像だけで怖くなっている」という場合は、実際に働いてから判断する方法もあります。
教員の仕事は、外から見ているだけでは分からない部分も多くあります。
実際に働いてみると、
- 思っていたより楽しい
- 生徒との関わりにやりがいを感じる
- 授業をすることが楽しい
- 想像以上に忙しい
- 自分には合わないと感じる
など、さまざまなことに気づく可能性があります。
「まだ教員を経験していないから分からない」という場合は、いったん働いてみてから考えるのも一つの選択肢です。
「教員になってから辞める」のも選択肢
教員になったからといって、定年まで必ず教員を続けなければならないわけではありません。
実際に働いてみて「やっぱり違う」と感じた場合には、転職など別の道を考えることもできます。
そのため、
合格する → 教員として働く → 経験してから今後を考える
というルートもあります。
特に、「教員という仕事には興味があるけれど、働く前から不安になっている」という人は、最初から結論を急ぐ必要はありません。
辞退を考えるなら早めに確認する
一方で、「教員になるつもりはもうない」とはっきり決めている場合は、できるだけ早く採用予定の教育委員会に相談しましょう。
確認するポイントは次の通りです。
- 現在の採用手続きの状況
- 辞退の方法
- 辞退届などの必要書類
- 提出期限
- 今後の手続き
自己判断で連絡を放置するのではなく、正式な手続きを確認することが大切です。
「一度辞退したら、もう教員になれない?」
ここも気になるポイントでしょう。
将来的に「やっぱり教員になりたい」と思う可能性があるなら、辞退前に今後の採用試験への影響について自治体へ確認しておくと安心です。
自治体によって制度や扱いが異なる可能性があるため、「一度辞退したら必ずこうなる」と決めつけるのではなく、採用担当部署に確認しましょう。
辞めるか迷ったときは「3つの選択肢」で考える
迷っている場合は、次の3つを比較してみると整理しやすくなります。
① 合格を辞退する
教員になる意思がほとんどなく、別の進路を明確に考えている場合です。
この場合は、早めに正式な辞退手続きを確認します。
② 教員として働いてから判断する
教員への興味はあるものの、仕事内容を経験したことがなく、不安が大きい場合です。
実際に働くことで、自分に向いている仕事なのか判断できます。
③ 別の仕事を調べながら教員になる
「教員以外の仕事も気になる」という場合は、教員として働きながら将来の選択肢を調べる方法もあります。
資格や経験を活かして転職できる仕事を調べておくと、将来への不安も減らせます。
教員採用試験の合格は無駄にならない
もし最終的に教員にならなかったとしても、採用試験に向けて努力した経験が無駄になるわけではありません。
例えば、
- 専門知識を身につけた
- 教育について学んだ
- 試験に向けて計画的に勉強した
- 面接対策をした
- 自分の考えを言葉にする練習をした
といった経験は、別の進路でも活かせます。
特に教員採用試験は長期間にわたって準備する人も多いため、合格まで努力したこと自体が一つの大きな経験になります。
まとめ
教員採用試験に合格した後に「辞めたい」と感じても、決して珍しいことではありません。
大切なのは、「せっかく合格したから」という理由だけで進路を決めないことです。
まずは、なぜ辞めたいと思ったのかを整理してみましょう。
「教員そのものが嫌なのか」「仕事が大変そうだから不安なのか」「他にやりたい仕事が見つかったのか」によって、選択肢は変わります。
まだ働いたことがなく、不安が中心なのであれば、実際に教員として働いてから判断する方法もあります。
反対に、すでに別の進路に進むことを決めているのであれば、採用予定の教育委員会に早めに相談し、必要な手続きを確認しましょう。
教員採用試験に合格したことはゴールではなく、その後の人生をどうするかを考える一つのきっかけです。
自分が納得できる進路を選ぶことを大切にしましょう。
