【令和9年度】東京都・中学校美術 | 美術教員採用試験の実技ではどんなモチーフが出やすい?過去の出題モチーフを徹底調査

ぶろぐ (55)

東京都の中学校美術の教員採用試験を受験する人にとって、

「実技試験では何が出るの?」

「どんなモチーフを練習しておけばいい?」

「瓶や缶は本当に出やすい?」

という疑問は非常に気になるところではないでしょうか。

美術の実技試験は、一般的な筆記試験とは違い、毎年どのようなモチーフが出題されるのかを事前に完全に予想することはできません。

しかし、過去の出題例を調べてみると、ある程度の傾向が見えてきます。

この記事では、東京都教育委員会が公表している資料に加えて、過去の受験者の体験談なども調査し、東京都の美術実技試験で確認できた過去のモチーフをできるだけ年度別に整理しました。


目次

まず結論!東京都の美術実技で出やすいモチーフは?

過去の出題例をまとめると、東京都の美術実技では次のようなものが登場しています。

  • 紙・布などの柔らかい素材
  • クリップ・ブックエンドなどの事務用品
  • 箱
  • 缶
  • 瓶
  • チューブ
  • カップ
  • ボール
  • 電球
  • 紐
  • 紙風船
  • 手ぬぐい
  • 羽
  • 色画用紙

特に注目したいのが、

「身近な日用品」+「形や質感を表現しにくいもの」

という組み合わせです。

ただし、「このモチーフが必ず出る」という意味ではありません。

過去の出題傾向から考えられる対策として捉えてください。


東京都・美術実技の過去モチーフ一覧

まず、現在ネット上で確認できた情報を年度別に整理します。

実施年度実技内容確認できたモチーフ情報源
令和7年度(2025年実施)鉛筆による素描・120分Wクリップ(特大)、Wクリップ(小)、目玉クリップ(大)東京都公式
令和6年度(2024年実施)鉛筆による素描・120分布東京都公式
令和5年度(2023年実施)鉛筆による素描・120分平紐東京都公式
令和4年度(2022年実施)色鉛筆による静物画・150分ビニールチューブ、カラーボール、計量カップ、箱東京都公式
令和3年度(2021年実施)色鉛筆による静物画・150分おたま、クリアカップ、紙風船、手ぬぐい東京都公式
平成21年頃(2009年実施)色鉛筆による静物画・150分程度ハンガー、電球、紙製手提げ袋、ふた付き缶、羽、色画用紙、ラシャ紙、紙テープ受験者体験談
平成20年頃(2008年実施)色鉛筆による静物画・150分程度スチール製ブックエンド、ビニールチューブ、ボックスティッシュ、ペリエ瓶、紙風船、B4用紙2種受験者体験談

※年度については資料の表記・体験談の記載をもとに整理しています。古い年度については公式資料ではなく受験者・第三者による情報です。


令和7年度:Wクリップ3種類

近年の東京都美術実技で非常に特徴的だったのが、令和7年度です。

東京都公式資料によると、実技は鉛筆による素描、試験時間120分。

モチーフは、

  • Wクリップ(特大)1個
  • Wクリップ(小)1個
  • 目玉クリップ(大)1個

の計3個でした。

評価の観点は「正確な描写」と「鉛筆を生かした表現の技能等」です。

これは非常に重要な例です。

なぜなら、それまでの「色鉛筆による静物画」と比べて、かなりシンプルなモチーフになっているからです。

クリップは小さいながら、

  • 金属の質感
  • 光沢
  • 厚み
  • 曲線
  • 穴
  • 重なり
  • 遠近感

などを表現する必要があります。

つまり、単純なモチーフに見えて、実は観察力が問われるモチーフだと考えられます。


令和6年度:布

令和6年度は、さらに特徴的です。

東京都公式資料によると、実技は鉛筆による素描・120分。

モチーフは、

「布」

でした。

布は一見すると簡単そうですが、実際には非常に難しいモチーフです。

  • シワ
  • 柔らかさ
  • 重なり
  • 光と影
  • 厚み
  • 布目
  • 垂れ方

などを表現する必要があります。

特に「硬い物体」と違って、布には決まった輪郭がありません。

そのため、明暗によって立体感を作る力が重要になります。


令和5年度:平紐

令和5年度も、非常にシンプルなモチーフでした。

東京都公式資料によると、実技は鉛筆による素描・120分。

モチーフは、

「平紐」

です。

平紐も、

「こんなものを描くの?」

と思う人がいるかもしれません。

しかし、平紐には、

  • 曲げる
  • 重ねる
  • ねじる
  • 垂らす

など、さまざまな構成ができます。

また、細長い形状なので、形の狂いが目立ちやすいモチーフでもあります。


令和4年度:ビニールチューブ・カラーボール・計量カップ・箱

令和4年度は、それまでとは少し違い、複数のモチーフが用意されました。

東京都公式資料によると、

  • ビニールチューブ
  • カラーボール
  • 計量カップ
  • 箱

の4種類です。

試験時間は150分。

そして、色鉛筆による静物画でした。

この組み合わせを見ると、

  • 曲線
  • 球体
  • 透明感
  • 箱の直線
  • 異なる素材

を一度に描く必要があります。

つまり、かなり幅広い描写力が求められる組み合わせです。


令和3年度:おたま・クリアカップ・紙風船・手ぬぐい

令和3年度も色鉛筆による静物画でした。

モチーフは、

  • おたま
  • クリアカップ
  • 紙風船
  • 手ぬぐい

です。

試験時間は150分。

この組み合わせも非常に興味深いものです。

おたま → 金属

クリアカップ → 透明素材

紙風船 → 紙・球体

手ぬぐい → 布

というように、素材の異なるものが組み合わされています。


平成21年頃:ハンガー・電球・缶・羽など

古い受験者の体験談まで調べると、さらに興味深いモチーフが見つかります。

平成21年実施の試験として紹介されているモチーフは、

  1. ハンガー
  2. 電球(60W)
  3. 紙製の手提げ袋
  4. ふた付き缶
  5. 羽
  6. みかん色の色画用紙(B4)
  7. ひわ色のラシャ紙(B4)
  8. 紙テープ

です。

この体験談では、受験者自身がモチーフを机の上に構成して描いたとされています。

また、紙は破ったり折ったりしてよい一方、手提げ袋については破らないよう指示されたとのことです。

試験時間は2時間半だったと記されています。


平成20年頃:ブックエンド・チューブ・ティッシュ・瓶・紙風船

さらに前年頃の例として、

  • 青いスチール製ブックエンド
  • 黄緑色の針金を巻き付けたビニールチューブ
  • 白いボックスティッシュ
  • ペリエの瓶
  • 紙風船
  • B4サイズの紙2種類

というモチーフも確認できました。

この内容は、受験者の体験談を掲載したブログだけでなく、当時のmixi上の受験情報にも同様の内容が残っています。mixiの投稿では、色鉛筆・鉛筆を使い、紙を切ったり破ったり折ったりして自由に加工できること、試験時間が2時間半だったことなども紹介されています。


こうして見ると「出やすいモチーフ」が見えてくる

ここまでの過去例を並べてみると、かなり面白い傾向があります。

① 紙・布などの柔らかい素材

確認できたものだけでも、

  • 紙袋
  • 色画用紙
  • ラシャ紙
  • 紙テープ
  • 紙風船
  • 手ぬぐい
  • 布
  • 平紐

などがあります。

東京都の実技では、柔らかい素材を描く力が比較的重視されていることが分かります。


② 金属・硬い素材

金属系のモチーフも多く見られます。

例えば、

  • Wクリップ
  • 目玉クリップ
  • ブックエンド
  • ハンガー
  • 缶
  • 電球
  • おたま

などです。

金属は、

「形」+「光沢」+「明暗」

を同時に表現しなければならないため、デッサンの基礎を見るには適したモチーフです。


③ 透明なもの

過去には、

  • クリアカップ
  • ペリエの瓶

なども登場しています。

透明な素材は、

「輪郭を描けば終わり」

というわけにはいきません。

背景が透けたり、光が反射したりするため、かなり難しいモチーフです。

そのため、ガラスや透明プラスチックを練習しておく価値は高いでしょう。


④ 円柱・球体・箱などの基本形

過去のモチーフには、

  • カラーボール
  • 箱
  • 缶
  • 電球
  • 瓶
  • チューブ

などがあります。

これらは、

球体・円柱・直方体

といった基本形に置き換えて考えることができます。

つまり、普段のデッサン練習で、

「円柱が苦手」

「球体が苦手」

「箱のパースが苦手」

という人は、実技対策として重点的に練習しておくべきでしょう。


⑤ 「小さいけれど難しいもの」も出ている

令和7年度のクリップは、その代表例です。

クリップそのものは小さな事務用品ですが、

  • 金属の反射
  • 曲線
  • 穴
  • 厚み
  • 重なり

などを正確に描く必要があります。

つまり、

「大きくて複雑なモチーフ=難しい」

とは限りません。

むしろ、小さくて単純に見えるモチーフでも、正確に描こうとすると難しいものがあります。


東京都の美術実技は「描きにくいもの」が選ばれている?

過去のモチーフを見る限り、

「これは簡単に描けそう!」

というものばかりではありません。

例えば、

  • 透明なカップ
  • ガラス瓶
  • 金属
  • クリップ
  • 布
  • 平紐
  • ビニールチューブ
  • 電球

などは、それぞれ異なる難しさがあります。

そのため、

「受験生の観察力や描写力を確認しやすいもの」

が選ばれている可能性はあります。

ただし、東京都教育委員会が「このような理由でモチーフを選んでいる」と公式に説明しているわけではありません。

あくまで過去の出題例から考えられる傾向です。


近年は試験内容そのものが変化している

ここは受験生にとって非常に重要です。

過去の東京都の美術実技では、色鉛筆による静物画が中心だった時期があります。

例えば、

令和3年度

色鉛筆による静物画・150分

  • おたま
  • クリアカップ
  • 紙風船
  • 手ぬぐい

令和4年度

色鉛筆による静物画・150分

  • ビニールチューブ
  • カラーボール
  • 計量カップ
  • 箱

でした。

ところが、

令和5年度

鉛筆による素描・120分

  • 平紐

令和6年度

鉛筆による素描・120分

  • 布

令和7年度

鉛筆による素描・120分

  • Wクリップ3個

へと変わっています。

つまり、

「昔の東京都=色鉛筆による複数モチーフの静物画」

というイメージだけで対策するのは危険です。

現在は、よりシンプルなモチーフを鉛筆で正確に描く形式が続いています。


では、どんなモチーフを練習すればいい?

過去の出題例から考えると、次のようなモチーフを練習しておくとよいでしょう。

【優先度★★★★★】金属

  • クリップ
  • 缶
  • スプーン
  • フォーク
  • ハンガー
  • ブックエンド

特にクリップ類はおすすめです。

小さいながらも、形・厚み・光沢を練習できます。


【優先度★★★★★】布・紐

  • タオル
  • 手ぬぐい
  • 布
  • 平紐
  • リボン
  • 毛糸
  • 紙テープ

布や紐は、形を線だけで表現しようとせず、明暗によって立体感を作る練習をしましょう。


【優先度★★★★☆】透明素材

  • ガラス瓶
  • 透明カップ
  • ペットボトル
  • 透明プラスチック容器

東京都の過去例でもクリアカップや瓶が確認されています。


【優先度★★★★☆】円柱

  • 缶
  • コップ
  • 瓶
  • チューブ
  • 筒

円柱は楕円の形が少し崩れるだけでも違和感が出ます。

特に、

「上の楕円」と「下の楕円」を正確に描く練習

をしておくとよいでしょう。


【優先度★★★★☆】球体

  • ボール
  • 紙風船
  • 電球

球体は、

「輪郭」よりも「明暗」

を意識することが重要です。



過去モチーフから考える「東京都美術実技対策リスト」

最後に、練習しておきたいモチーフをまとめます。

分類練習モチーフ
金属クリップ、缶、スプーン、フォーク、ハンガー
布タオル、手ぬぐい、布
紐平紐、リボン、毛糸、紙テープ
紙紙袋、箱、紙風船、ティッシュ箱
ガラスガラス瓶、コップ
透明素材クリアカップ、ペットボトル
円柱缶、瓶、チューブ、コップ
球体ボール、紙風船、電球
事務用品クリップ、ブックエンド
日用品おたま、電球、ハンガー


令和8年度の実技については?

令和8年度東京都公立学校教員採用候補者選考では、美術を含む対象教科の実技試験が2026年8月23日に実施されました。

ただし、2026年8月31日時点では、東京都の公式サイトで公開されている「過去の試験問題」は令和8年度・令和7年度の第一次選考問題等が中心で、令和8年度実技の具体的なモチーフについては、公式資料としてまだ確認できませんでした。東京都は過去問題について、オンラインでは直近2年度分を掲載し、それ以前の問題は都庁第一本庁舎3階の都民情報ルームで閲覧・コピーできると案内しています。

そのため、令和8年度のモチーフについては、今後東京都の資料や受験者の体験談が出てくる可能性があります。


まとめ|東京都の美術実技は「何が出るか」より「何でも描ける力」が重要

東京都の中学校美術の実技試験について過去のモチーフを調べてみると、

  • クリップ
  • 布
  • 平紐
  • チューブ
  • カラーボール
  • 計量カップ
  • 箱
  • おたま
  • クリアカップ
  • 紙風船
  • 手ぬぐい
  • ハンガー
  • 電球
  • 缶
  • 瓶
  • ブックエンド

など、かなり幅広いモチーフが出題されていることが分かりました。

一方で、共通しているのは、

「身近なもの」

「形や質感を観察しやすいもの」

「描写力の差が出やすいもの」

が多いという点です。

そして、近年は実技の形式そのものも変化しています。

令和3・4年度は色鉛筆による静物画でしたが、令和5~7年度は鉛筆による素描となり、モチーフも複数から単体・少数へと変化しています。

そのため、

「過去に出たモチーフを丸暗記する」

のではなく、

「金属」「布」「紙」「透明素材」「円柱」「球体」「箱」など、さまざまな素材・形を描けるようにする」

ことが、実技試験対策として最も重要です。

東京都の美術実技を受験するなら、まずは家にある身近なものを使って、時間を測りながら描いてみましょう。

特に、

クリップ・布・紐・缶・瓶・箱・チューブ・透明カップ

あたりは、過去の出題例とも関連が深く、練習しておいて損のないモチーフです。


【参考】東京都が公開している過去問題

東京都教育委員会は、現在、直近2年度分の教員採用選考の問題・正答・配点等を公式サイトで公開しています。

また、過去の問題については、都庁第一本庁舎3階の都民情報ルームで閲覧・コピーできます。

過去の体験談については、平成21年頃の東京都小中美術実技について具体的なモチーフを掲載した受験者ブログも確認できます。

※この記事で紹介した平成20~21年頃の情報は、東京都教育委員会の公式資料ではなく、受験者・第三者が公開した体験談です。年度や内容について誤記が含まれている可能性もあるため、参考資料としてご利用ください。

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